9月よりアズーリからここベネチアに移りました、ソムリエの中田です。先日行われたベルターニ社のワインと小川シェフのコラボレーションについての僕の感想です。
"Sereole" Soave 2007
外観はやや淡いイエローで香りにはフレッシュな柑橘の香り、グレープフルーツや白桃。このワインを口に含んだときの印象は柔らかな果実味の後に綺麗な酸味、グレープフルーツのような柑橘系のさわやかな苦みが特徴的でした。このワインに函館産のホッケとオレンジ、ウイキョウのサラダ仕立てを一緒に堪能していただきました。なめらかでさっぱりとしたホッケにオレンジの甘味酸味、ウイキョウの鼻を抜けるさわやかさすべての素材が口の中にひろがります。そこにセレオーレの優しい果実味と心地よい苦味が自然に口の中に溶け込む印象でした。気づけばいつの間にか皿はからっぽです。
"Secco Bertani" Valpolicella Valpantena 2005
外観は輝きのあるルビー。印象的だったのはベリー系、野イチゴのような香り。味わいのアタックは果実の甘味が来て、その後に綺麗な酸と、ややスパイシーなタンニンが、このワインの余韻を長引かせます。
料理は、カルチョーフィのズッパ。仔牛の胸腺肉と言って、喉の肉なんですが、これがまた面白い食感でむちむちしながら口の中で、カルチョーフィのマイルドさと、あいまみえながら溶けていくい感じでとても印象ぶかかったっです!ワインとの相性は、口に入れた瞬間は若干、ほんと若干果実味が顔を出しますが、そのあとは、絶妙な引き立て役でした。アフターに残るスパイシーさや酸との心地よいタンニンが、二口目、三口目をより一層楽しませてくれる掛橋的な存在です。 恐る恐る、胸腺肉苦手かもしれないと言いながらを食べるか食べないかで悩んでいたお客様がいましたが、テーブルを一周してお皿を除いたときにはすでにカラになっていました。笑
"Amarone della Valpolicella Valpantena 2005 "
外観は深めなルビーで香りはベリー系が強くでています。果実味もありアタックに果実の凝縮した甘味さえ感じ酸、タンニンがありスパイシーさも感じます。アフターには心地よいビターな苦みが印象的です。最初はAmaroneにしては、少し若々しい印象を受けましたが、時間が経つにつれ香りにとげがなくなり、非常にバランスがよくなります。ある意味味わいの幅が広いワインです。お客様の反応も飲みやすくて美味しい!という声が多かったです。
"Amarone della Valpolicella Classico 2000"
外観エッジ淡い紫でガーネット。香りは複雑性がヴァルパンテーナに比べ土や茸、天草のような香りなど複雑性があります。カシスのようなべリー系の凝縮感も健在です。優しく滑らかな口当たりにそのあとは口の中いっぱい凝縮された果実味が膨らんできます。そしてほのかに刺激する優しいタンニン、果実味だけを強調させない酸、アフターにはビターチョコのような大人な苦みが、続きます。余韻はながくここちよいワインです。料理はエゾ鹿のロースト。ソースはビネガーやはちみつ、ベリーペッパーのスパイシーさが混ざった複雑な味。口に運んだそのソースと鹿の味わいは、感じ噛めば噛むほどに鹿肉の奥行きを感じます。さらにゆっくりと堪能し、アマローネクラッシコを一口。贅沢な一時にお客様はご満悦でした!
大盛況に終わった今回のコラボレーション。幸せの空気につつまれながら、これからここベネチアで、お客様と調理場の架け橋になれるよう強く心に刻んだ一日でした。
中田康夫